走って、走って、ときどき海遊び

ラスコです。人生3分の2を終え残りは、ジョギングで走って、自転車で走って、ときどき釣りとウインドサーフィン.....

人に寄りかかるのはイイあんばい

毎週木曜日は1時間早くの出社だ。東の空にはまだ三日月が輝く時間。
三日月ってなんて妖艶なんだろうなどと思いながら、
寒さにも慣れて手袋をすることもなく、
駅に着く頃には額にはうっすらと汗がにじんでいる。

10分おきの当駅始発電車を待つ列に並び、
まずはポケットティッシュを出してひと鼻かむ。
鼻をズーケズーケしているだけでもいらつくから
ひと鼻かむのも大事なこと。

席に着くと新聞を読み始める。最近新聞を読む人もすっかり少なくなった。
この時間の始発でいつも一緒になる20代の女性も
いつも日経新聞を読んでいる。
この時間の出社で新聞を読むって事は証券会社にでも勤めているのだろうか。

なかなかかわいらしい子なんで、殺風景なこの時間帯の電車には
花が咲いたような楽しさがある。
ところがこの子は新聞の見出しだけ一通り見て10分もすると
新聞をたたんで目を閉じ、
そのうち居眠りし始める。時々口をあんぐり開けていることもある。
そんな口明けて寝てるとそのうちハエの巣が出来ちゃうよ。

自分の座った隣にはがたいのデカイのが座って窮屈になった。
まあこっちも体重80kgから2kg痩せた程度だからデカイ方だけど。
隣のデカイのはしばらくスマホをいじっていたら手にしたまま
寝てしまったようだ。

少しずつこっちに寄りっかかってくる。
おもてーな。だんだん体重がのしかかってくる。
新聞を持つ手を組み直して「おもてーよ」って意思表示してみるが
ほとんど気がつかない様子。だんだん肩が重たくなってしびれてきた。

今までだったら肩を揺すって相手を起こしたりしていたが、
それでも起きないときは頭ひっぱたきたい気持ちをぐっとこらえて
我慢してた。今日のヤツは相当重たいので我慢も出来ない。

こっちからも寄りかかってやったらどうだろう。
今までこんな事考えて見たこともなかった。
体を少しひねって背中側で寄りかかって体重をかけて
押しつ押されつでバランスをとった。
寄りかかっていると意外と良いあんばい。楽ちん、楽ちん。
何で今まで思いつかなかったんだろう。
これからはこの線で行こう。