今月のお題を書いてみよう。
自分にフォークギターをプレゼントしたい。
音楽を楽しむって言うより、昔出来なかったことの再チャレンジなんだ。
うきうきわくわくな楽しいプレゼントなんてのじゃなくて、
かなり挑戦的なプレゼントなんだ。
大学生の頃、初めてフォークギターを買った。
池袋の楽器店で１万２千円のヤマハのギターだった。
ピックでコードをジャカジャカ鳴らすような弾き方じゃなくて
メロディーを奏でたかった。
そこで、通販のギター講習を受けることにした。
毎月レコードと楽譜が送られてきて課題をこなしていくものだ。
ギター以前の楽譜の読み方も何もわからなかったけど、
一生懸命練習して「禁じられた遊び」とか弾けるようになった。
トレモロを多用する「アルハンブラの思い出」とかは無理だったけど。
クラッシック系ばかりじゃ友達に自慢して聞かせられないので、
ブルースとかハワイアンスラッグとか弾いてみたくなって
教習本を買ってきて張り切って練習もした。
それでもギターが自分の日常に馴染んでいくことはなく、
練習から遠ざかって何十年ほったらかしたまま。
うまくなったのかどうか、人に聞かせられるほど上達した思いもないまま
終わってしまった。
当時買ったギターは押入れの天袋の奥に仕舞ったままになっている。
断捨離を覚えて思い切ってモノを捨てることもしたけど
このギターは捨てられない。
なんだか思いが断ち切れないでいるようだ。
もう一度やってみようかな。過去の思いは絶ち切るのがいいかもしれない、
思い切って１０倍ぐらいの値段のギターを
買い直してみるのがいいかもしれない。
どうだ、やり通してみろ。自分への挑戦状だ。
ずいぶんご無沙汰している楽器店だけどちょっとのぞいてみようかな。
なんだか学生時代を思い出すようなわくわくした気持ちも少しあるけど、
うーん、どうしよう。迷う、迷う。
