走って、走って、ときどき海遊び

ラスコです。人生3分の2を終え残りは、ジョギングで走って、自転車で走って、ときどき釣りとウインドサーフィン.....

「化身」がおもしろかったかな

期待して読んだ「天地明察」だったけど、思ったほどのことはなかった。主人公を取り巻く人との関わり合いの描写が多く、数学や天文学を駆使した和暦作りの描写がほとんどなくて始めて暦作りに挑んだ人の物語としては物足りないな。

天地明察

天地明察

仕事帰りの電車で下車駅に着いたので最後あと5ページでシオリを入れてそれっきり読んでいない。ラストまで読む気がしない。途中の展開がつまらないからラストがどうでもいいって感じだ。(偉そうに酷評しすぎ。まあ個人の感想なんで。)
けっこう分厚い本で値段もそこそこしたからここまで読んだけど、物語の前置きが長すぎて、いよいよ全国に測量に出掛けるかと思いきや、その仕事の描写はすぐ終了して次の和暦作りもあっさり終わってしまう。最初っから映画化するためのシナリオを想定しているような劇画風なタッチにも感じる。
NHK・BSの週刊ブックレビューで石田衣良氏がお薦め本で紹介していたけどどうなんだか。内輪な作家通しのお奨めなんて参考にならないってことか。
普段ビジネス本を読むことが多いので、時には小説でもと思って評判良さそうなのを買い求めるけどなかなか良い出会いがないな。

化身

化身

そんな中でもわくわくしながら読んだのは宮ノ川顕著「化身」。森をさまよっていたらぽっかり空いた穴に落ちてしまう。周りが何メートルも高さのあるすり鉢状の池に落ちてしまった。人の力ではとうていはい上がれない。さあどうする。非現実なあり得ない話だけど次の展開にわくわくしながら、その世界観にずっと浸っていたかった。