走って、走って、ときどき海遊び

ラスコです。人生3分の2を終え残りは、ジョギングで走って、ロードバイクで走って、ときどき釣りとウインドサーフィン.....

今週のお題:「新生活での、おもしろエピソード」

まだ学生気分そのまんまだった新入社員の頃だった。
JRがまだ国鉄と呼ばれていた頃、
春の春闘の頃になると通勤電車のストライキがあった。

画像は「無料で使える写真ギャラリーSothei」さんから拝借

学生の頃なら国電のストなら自主休講にして
家で混雑する通勤風景のニュースを見ていたもんだ。

社会人になってもその気分は抜けず、
ボクの乗る京浜東北線ストライキに突入のニュースを聞くと
まったく休み気分で家にいた。
それも会社に電話ひとつしないで。
今から考えると信じられないことしてた。

みんな大変だな。なんてノンキにテレビを見ていたら
昼近くになって会社の上司から電話。

「おい、お前家で何やってるんだ、今日は休みじゃないんだぞ」

京浜東北線まったく動かなくて他に電車で行く手だてもないから、
会社休みだと思って」

「何で、電話一本入れない、お前無断欠勤になってるぞ」

無言・・・

考えてみりゃ当然のこと。
何で電話一本入れることに気が回らなかったんだろう。

「いつまでも学生気分でいるな、バスでも何でも乗り継いで出てこい」

「はい」

「はい」とは言ったものの、さー、どうすっかな。

国電動いてないのにどうする。
とりあえず駅まで行ってみることにした。
駅前のバス乗り場まで行くと何重にも人の列。

私鉄は動いているので南浦和駅から東武線の志木駅まで行くことにした。

1時間以上待って、何本目かのバスに乗ったものの道路は渋滞。
通常なら30分の所を2時間近くかかって志木駅に着く。

会社は池袋なので東武線に乗ってしまえば一本だ。

汗を拭き吹き池袋駅から会社に向かう。
午後5時過ぎ会社到着。

これから説教されるのかと沈んだ気持ちで入っていく。
いつも通り仕事しているのかと思いきやほとんどガラガラ。
殆どの人が休みなんだそうだ。

なんだよ。と思いながらも
必死に出てきた自分がちょっと誇らしい。

さっさと出てこいとどやされた上司の席に向かう。
赤鬼みたいな顔して迎えられるのかと思ったら、
笑顔で「おお、無事到着か」
それで終わり。

周りにいた数名の人もにやにや。
「電話ぐらいして指示あおがなきゃな」
と一つ教えてもらった。

今日出ても急な仕事があったわけでもない。
とにかく緩い学生気分を振り払ってくれよ。
イエローカードを渡されたようなもんだ。

「きょうは疲れたろ、早く帰りな」と上司に促され、
ストの終わった国電に乗って家に帰った。
充実した一日だった。