走って、走って、ときどき海遊び

ラスコです。人生3分の2を終え残りは、ジョギングで走って、ロードバイクで走って、ときどき釣りとウインドサーフィン.....

涙ぐましい努力

先週土曜の日経新聞朝刊の別刷版にっけいプラスで、
怪我をして右手に頼れなくなったとき、どんな生活になるのかを
「とことん試します」といった企画記事があった。

毎週この手の学園祭のノリといった企画のコーナーなんだけど
気安さからつい読んでしまう。


箸で豆30粒を皿から皿へ移す時間
キュウリを30秒で何枚切れるか
百人一首を書き写す
などなど1ヶ月の訓練で左手がどれだけ使えるようになるのかに挑戦。

字の書き写しについては一日2時間の練習で1ヶ月特訓した結果、
本当に左手で書いたのか、と言われるほどしっかりした字が
書けるようになったという。

ボクは右利きだけどパソコンのマウスは左手で操作している。
会社でパソコンを利用するようになって
最初のうちは何の違和感もなく右手で操作していた。

しばらく使って観察してみるとキーボードのテンキーが右についていて
数字を打ち込むたびにマウスから手を放しているのでは
効率がを悪いんじゃないか。

これを左手でマウス操作するとどうだろう。
マウスは左手に持っているので利き腕の右手で
キーボード入力ができるんじゃないか。

そのほうが効率的なら始めたばかりの今のうちに
操作を左手で慣れておこう。

その日からマウスを左手で持って練習し始めた。
1週間もすると大分慣れてきた。
左手操作に挑戦した記者のように1ヶ月もした頃には何の苦もなくなっていた。

テンキー打ちなど主な操作は右手でほとんど出来るので、
マウスから手を離さないで効率的に入力操作できることは言うまでもない。

左手でマウス操作を覚えようと気軽に決断できたのにはフセンがある。
釣りでリール操作をするのに無意識にリールを持つとレバーを回して
巻き取り操作をするのは右手で行うようになる。
スピニングリールはレパーを右側でも左側でも付け替えられるように
なっているが、購入した直後は右手仕様になっている。
釣りを始めたときは右手仕様のままに右手でレパーを回していた。

なんとかクロダイを釣りたいと磯釣りの本をあれこれ読んでいるうちに、
磯釣りの盛んな徳島の釣り方ではレバーは左手で操作する事を知った。
利き手と逆の手でレバーを巻くようにしなければいけないとある。
レバーをまわすのはさほどのテクニックもいらない。
微妙なロッドのやりとりは利き手の右手で持って行うべきだとあった。

なるほどと納得してレバーを左手仕様に付け替えて練習した。
2週間に1度の釣りなので、家にいるときはリールのレバーだけ巻く練習をした。
1回釣りに行って夕方には慣れてしまった。

こんなふうに右手から左手への変更が意外と簡単にできた記憶があるので、
マウスを左手にすることに躊躇することはなかった。

マウスを左手で操作している人を今まで見たことがない。
もともとが左利きなのにマウスをわざわざ右手で操作している人がいるくらいだ。

意外とみんなは効率とか考えないんだな。
キーボードのブラインドタッチ覚えるより楽なのに。

左利きなのになんでわざわざ右手でマウス操作するようになったのか
聞いてみたことがある。
今までさんざん左利きで不便をなめてきたから、
新しく始まるパソコンでは右利きの人と同じことをして世の中の流れに乗ろう
と思ったんだって。なんだか逆に涙ぐましい。