実を言うと春の花見と夏のビヤガーデンは、ちっとも楽しくなく2度と行きたくないと思っている。
ビヤガーデンは海辺ならともかく都会の熱気の中で汗ばみながらビール飲んでもちっとも楽しくないから。
花見はただ寒い中でビール飲んでも旨くないしトイレが忙しくなるだけだから。
それぞれ経験した上での好き嫌いなんだけど、花見のつまらない思い出がある。
学生時代に一度だけ花見をしたことがある。埼玉県の大宮公園での花見。
どのあたりだったかまったく記憶にない。ただ覚えているのはひたすら寒かったこと。
屋台など出ていたからポテトフライやフランクフルト、イカの丸焼きなど食べながら楽しく飲み始めたのも、冷えてきてトイレに行きたくなった。
大勢の人混みの中で立ちションて訳にもいかず公園内のトイレを探した。
あっちこっち探し回ってようやくトイレを見つけた。トイレから出て、はて、どちらに向かって帰ればいいんだ。
自分のいた場所がまったく分からなくなってしまった。歩き回っているうちにまた催してきてトイレに戻って用を足す。方向音痴と言うことでもないんだけど、とにかくまったく場所が分からない。どこも同じような桜の木の下ばかり。
当時は携帯なんてものもないから20分近く探しているうちに面倒くさくなって、帰ってしまうかな。と思い始めた。
それから10分。探す気半分、帰る気半分で。出口のほうが先に目に入ったので一人とぼとぼと大宮駅に向かい浦和の自宅に帰ってしまった。
翌日はみんなからぶーぶー文句言われたけど、一人でとぼとぼ帰るってのも疎外感を感じてつまらなく過ごしてしまった。終わりよければすべてよしと言うけど、逆に終わりがつまらないと全部つまらないことになってしまう。
花見とかじゃなくて、「桜」は静かに見るのが一番だな。